2014年11月25日

医療の限界

本 移植医療
島次郎・出河雅彦  岩波新書

これまでに読んだ、『脳死・臓器移植・がん告知』  波平 恵美子『臓器は「商品」か』  出口 顕『いのち 生命科学に言葉はあるか』  最相 葉月や、『脳治療革命の朝』、『臓器の時間』などの関連本は保存していますが、医療は日進月歩、また社会情勢も変化していくので、古い本は記録でしかなくなっています。


6月20日ごろに出版されると新聞で読み、市内の3書店に足を運びましたが、1週間たってもいっこうに新刊書コーナーに並ばず・・・

娘に池袋の有名書店で探させたが見つからず・・・

めくどくさいと、娘はその書店に予約したw

予約するんだったら、地元でやるがな。


        ま、いいか。


5日くらいで手に入りました。



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とりあえず、この新書は一番新しいんやでw



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内容(「BOOK」データベースより)
日本の移植医療は、脳死論議ばかりが注目される一方で、本来あるべき包括的法整備がなされず、当事者の保護が行き届かない面があった。現実にどんな問題が起こったか、海外ではどうか、多くの人がより少ない負担で医療を受けられるために考えるべきことは何か。再生医療の展望にもふれた、研究者とジャーナリストがタッグを組んだ一冊。


■目次
序 章
  臓器移植の限界―脳死論議の陰に隠された問題を追う
   
第1章
  臓器提供者はどうして脳死になったか―死因究明と情報公開
    1 家族承諾第一例と幼児提供第一例
   2 死因は明らかにされているか―集計データの分析から

第2章
  安楽死ドナーは受け入れられるか―心停止後臓器提供の新展開
   
第3章
生体移植への依存―日本の臓器移植の最大の歪み
   1 腎臓売買事件と外国人移植病院構想
   2 提供者の保護は十分か―移植法の第一の欠落

第4章
  人体組織の移植―知られざる実態と課題
   1 皮膚バンクや骨バンクなどの活動の実際
   2 心臓弁なら売ってもよいか―移植法の第二の欠落

第5章
  実験か医療か―病気腎移植にみる先端医療管理の問題点
   1 病気腎移植問題の経緯
  2 新しい試みを医療にするためには―臨床研究の管理・日本のさらなる欠落

終 章
  限界をどう超えるか―再生医療の現状と課題
 
あとがき




日本での移植医療が遅々として進まず・・・・・


一時、もうひとつのブログで『生体移植』を批判し『脳死移植』を支持する記事を何度か書いたオイラでしたが。

脳死移植法案が成立した後でも・・・

移植法施行後11年間で86例という水準。




しかしながら・・・


この著書によると、移植医療の先進国である一年に1500人の脳死下臓器提供者の出るフランスでさえ、年間400人以上の待機患者が死亡しているという現実。

『臓器移植は、大きな限界がある医療である。』


年に8000人の脳死ドナーが出るアメリカですら臓器の不足する『臓器移植は、どこまでいっても需要に追いつかない医療』である。


また、著者も、『生体移植を主としてよしとしてきた、日本の移植医療の歪み』を指摘している。


オイラも、この点かなり批判した記事書いていましたが、残念ながらここからそっちのブログにはたぶん行けません、あしからず。


著者は、この現実を打開するには『再生医療』の道しかないと、「もらう医療からつくる医療へ、狩猟採集から定住農耕へ移植医療の転換を図るべきであると主張する。



医療には限界がない。それは技術に限界がないのではなく、人間の希望・欲望に限界がないからでしょう。

   
  どこまで行ったら満足するのか? いや、満足できないのですね。



7月ごろに読んだままで、書評を書かずにおりました。『地方消滅』も面白い本だったんですよねー。これも記事にしてないな。

『移植医療』『地方消滅』そして『いのち 生命科学に言葉はあるか』はオススメです。



最近本を読んでも書評を書く気力がなくなりましたw  更新が滞ってしまってますね。



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posted by 金魚 at 20:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 評論・対談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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