2008年06月29日

名人伝   中島敦

この書評は、三周年記念に書こうと思っていたんですが。

結構文庫本読んでいるんですけど、なかなか書評を書くまで至りません・・・先週も中国歴史小説を読みましたが、最初は楽しく読んでいたものの、読了したら、もうがっかり。


そういうことで、記念すべき日の記事は、「名人伝」をと予定しておりましたが、今日読んだ恩田陸さんの小説が面白かったので、それを書きます。期待してね。
( 7月10日頃 )



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本 名人伝
 中島敦  角川文庫


山月記李陵の、あの中島敦さんの作品です。おのおの短編ですので、当然ながらこの三作品はこの文庫の中に全て収録されています。




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弓の名人になるために数々の修行を積む男・・・その修行が想像を絶します。

たとえば、
機織り機の下に仰向けになり、瞬きをせずに見つめる。

たとえば、
シラミを見つめているうちに、それが馬のように巨大に見えてくる。




この男が天下一の名人になろうと修行を積んでいくその行き着く境地は・・・・・







さて、この名人伝の小説の中で出てくるエピソードで、

『第一の矢が的に当たり、次に射た第二の矢がなんと第一の矢の筈(はず)に当たる』



スゲーのぅ、と小説に感心していてはいけません。





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本 日本の弓術
 オイゲン・ヘリゲル  岩波文庫




大正末期から昭和初期にかけてひとりのドイツ人が日本の弓術の大家に師事するが、その哲学的・禅的な教えに当惑する。



「弓を腕の力で引いてはいけない、心で引け」


「矢を意志をもって放してはいけない、矢がひとりでに離れるまで待て」



?????  


 合理的・論理的精神をもつ西欧人のオリゲル君がいきなりこんなこと言われても〜!



当惑し、反発し、挫折しながらも少しずつ師の教えを体得していくその過程が面白い。



さて、この中で、阿波師範が暗闇の中で射た二本の矢。




ぴかぴか(新しい) 第二の矢が第一の矢の筈に突き刺さってそれを二つに割いた! ぴかぴか(新しい)




      ドヒャ〜 がく〜(落胆した顔)




ほんとに、名人はやっちゃうんだよ〜 がく〜(落胆した顔)




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金魚所蔵の文庫本の価格をみると250円だから、この文庫は30年くらい前、大学時代に読んだんですね。



なんでこんな本を買おうと思ったのか今では全く覚えていませんが、高校時代に読んだ名人伝の記憶が残っていたので、感動して手にしたのかなー?



この本も、三十年以上持っているんだな・・・文庫本は場所取らなくて本当にいいですね。



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posted by 金魚 at 22:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 純文学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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