2015年07月20日

うっ、早くアップしないと21日になっちまうだよ。

yokotobis.gif このブログも今日で10周年を迎えました。



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        やったね、やったー。               



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だーれも祝ってくれないから、自分で祝うっぺ。


さて、10周年に、何の本を紹介しようか・・・・・


今野敏さん、上田秀人さんは、面白いけれど、新鮮味ないよねw

最近読んだ本では、「卑弥呼と天皇制」、「謎の大王継体天皇」・・・マニアックですかねー。

「日本国家の神髄」・・・ますますマニアックw



本 「日本史」の終わり
池田 信夫・與那覇 潤  PHP文庫



ani_book2.gif 歴史の本ではなく、政治・社会評論ですね。



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内容紹介

かつて世界有数の経済大国だった日本は、なぜ“グローバル化"の進展とともに“停滞"してしまったのか? 現代の「決められない政治」「変われない企業」の原因は一体どこにあるのか?
本書は、日本を代表する経済ブロガーと『中国化する日本』で脚光を浴びた気鋭の歴史学者が、「西洋化」「中国化」「江戸化」の3つの視点から縦横無尽に語り合い、日本の歴史を大胆に捉え直す。
「明治維新後、貪欲に西欧化・近代化を図り、わが国は世界に類を見ない高度成長を遂げた」という通説は“幻想"であり、実は日本が未だに江戸時代から進歩していない、というのが二人の共通認識――。
「グローバル化しやすい中国人、しにくい日本人」「西洋近代はなぜ生まれたのか」「全員が拒否権を持つ日本」「高度成長は奇跡ではなかった」「『長い江戸時代』の終わり」など、従来の「日本史・日本人論」を覆す一冊。
変わる世界で、変われない日本人への処方箋が明らかに!



日本が“停滞"してしまった原因を究め、その解決策を求める、それが本書の目的ではありますが、


オイラが面白かったのは、『脳内お花畑』の方が読んだら卒倒してしまうかもしれない文・・・

・人類史では、平均すると成年男子の25%、人類全体の15%ぐらいが殺された

・集団と集団が戦う社会が人類の歴史の大部分だった

・道具を発明したことが人類を他の霊長類と分けると言われますが、あの膨大な石器はいったい何に使われたのか。最大の用途は、おそらく武器です。

・同じ場所で周囲と長期的な協力関係を維持しつづけるというよりも、その場その場で対立相手を「一撃」で倒して、ドカッと収奪して、さっさと持ち逃げするほうが合理的になる。

(この前段で、「人類の祖先がアフリカで最初に生まれてから200万年、短く見ても今のホモサピエンスが10万年ぐらいで、農耕社会になったのは1万年以内だから、遺伝的に見ると人類の歴史の99%以上は狩猟採集社会で、われわれの遺伝子はそれに最適化しているはずです。」とある。)

喜んでいただけましたか?
      われわれは人類史上もっとも平和な時代に生きているそうな。

・宗教が、戦争を勝ち抜くために共同体を作るメカニズムとして誕生し、相互にすさまじい殺戮を繰り返した果てに、平和になると宗教芸術や宗教儀礼をもっと荘厳にしてゆくかたちで進化していった。


・国家が戦争をするというのは間違いで、人間はずっと戦争を続けてきたのだという。国家はむしろその本源的な戦争を抑止する装置として出てきた


・歴史学と社会科学とを問わず、長らくわれわれは人間社会を考える際に、「定住」のほうをベースモデルにして、狩猟採集的なものは「例外」なのだと捉えてきたけれども、実は逆なのではないか。

・何かを生産するというのは、本来人間にとってきわめて不自然な営みで、社会の基盤でも何でもなくなる。


こういう部分を読むだけでも面白い本でした。


以上全てがこのお二人の理論なのではなく、対談の中で、様々な学者の理論・学説を紹介しています。



さて、日本の社会、政治についてですが。


・日本は平和で激しい紛争があまり起こらなかったために西洋のようにきちんとした法治国家にならなかった。

・日本人はそもそも「社会とは本来その内部に紛争があるのが基本なのだ」という発想を失っている。

・日本は法治国家ではなく、村治社会であり、「悪いやつさえいなければ、私たちはそこそこうまくいく社会なんだ」という発想が前提にある

・政治的決定に対する日本人のモラル・エコノミーというか、正当性の感覚は江戸時代に規定されている


そういう、日本でありながら、欧米の近代化・帝国主義に煽られて(これが当時のスタンダードであるから)やむなくグローバル化に対応したあげく戦争に突入しちゃった。

戦前回帰を唱える人たちがいるけれど、明治維新から敗戦までの形態が、本来の日本ではありませんからね。

しかし、「江戸時代」の姿が日本の伝統だというのもおかしいしw

これから、この日本をどのような社会形態・政治体制にしていくのが最善なのか、難しすぎてわかりません。


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ところで、

ちょいと中国の発展を過大評価しているのが疑問でした。現在のちゅう禍は、完全周回遅れの帝国主義の結果でしょうに。

13億数千万人の人口なのですから、単純に考えても、彼らの全てが日本人と同じ生活水準に並ぶためにはGDPを日本の10倍以上にしなければならない。それまでに資源は枯渇し、国土は荒廃してしまう(もうしつつある)でしょう。





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posted by 金魚 at 21:07| Comment(5) | TrackBack(0) | 評論・対談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
真夏の十周年記念日、遅れて失礼致しましたが、心から

  おめでとうございます!
   (大輪打ち上げ花火百発気分で)

余計な付録的に
ゆるやか〜な気分になるには、三浦しをん著「神去なあなあ」とその続編小説が、林業の実際をそれとな〜く心に染み込ませて教えてくれます。

腹が立っても知るべきだ!と思う時には、高山正之氏の「アメリカと中国は偉そうに嘘をつく」。

1963から64年に掛けて発表されたものですが、日本国内情勢としては何も変ってない、惨めさも感じられますが、高坂正堯氏の「海洋国家日本の構想」の、変るまでの永遠の書、だと私的には思います。
どちらも新刊ではありませんが、未読の方にはお薦め致したい。とお節介ながら存ずる。
Posted by こーでりあ at 2015年07月21日 19:13
コメントありがとうございます。

三浦しをんさんの本はまだ一作しか読んでいないのですが、「神去なあなあ」も読んでみようと思います。
Posted by 金魚 at 2015年07月21日 20:43
金魚様、

始めてのコメントですが、10周年おめでとうございます。

先日の講演会でブログ名を教えて頂きまして以来ずっと拝見しておりまして、金魚さんのインテリジェンスとウィットに富んだ語り口を楽しませて頂いています。

私も高山さんの大ファンで、エッセイは殆ど毎週読んでいます。お書きになられている事実は時には酷過ぎて暗澹たる気持ちにさせられます。それでも知らないわけにはいかないのですね。こーでりあ様が紹介されている二つのご本は未読なのですが、家中本だらけですので、まずは図書館で探してみます。

ご挨拶が遅れましたが、こーでりあ様、宜しくお願い致します。

Posted by 0007 at 2015年07月22日 17:23
0007様

お久しぶりです。そしてコメントありがとうございます! 

あちらはダジャレばかりの記事で申し訳ありませんw 中身はありません。
Posted by 金魚 at 2015年07月22日 21:51
0007様 こちらこそどうぞ宜しくお願い致します。

高山氏のエッセイはどれも大変要領良く、読む者にグサグサ突き刺さって印象を残して下さるので、有難いですねw
Posted by こーでりあ at 2015年07月23日 00:08
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